詐欺、物価旺統制令違反 昭和25年7月4日
事件番号
昭和24(れ)3179
事件名
詐欺、物価旺統制令違反
裁判年月日
昭和25年7月4日
法廷名
最高裁判所第三小法廷
裁判種別
判決
結果
棄却
判例集等巻・号・頁
刑集 第4巻7号1155頁
原審裁判所名
大阪高等裁判所
原審事件番号
原審裁判年月日
昭和24年10月27日
判示事項
一 沒收物が犯人以外の者に屬するか否かにつき明示を欠く場合と刑法第一九條第二項の適用 二 物価統制令第三三条但書と刑法第一九条の二 三 司法警察官意見書を引用した證據説明
裁判要旨
一 原判決は單に「不當に高價な額で契約犯した罪行爲により得た代金六五萬四千圓は刑法第一九條第一項第三號第二項によりこれを没收すべきものであるが、現に他に保管せられ居り没收することができないから、」と言つているだけで、その根據を示していないが、刑法第一九條第二項を適用しているところから見れば、原判決は右代金が犯人以外の者に屬しないと認定した趣旨であると解するとを相當とする。 二 物価統制令第三三条但書は、同令違反の行爲につき、刑法第一九条及び第一九条の二の適用を排除するものではない。 三 原判決の證據説明には「同被告人(A)に對する檢事の聽取書中同人の供述として司法警察官の作成した意見書中犯罪事實の記載と相俟つて、判示と同趣旨の記載」とあるのであつて、司法警察官の意見をそのまゝ直接に證據としたのではなく、右檢事聽取書中に「檢事が意見書記載の犯罪事實中第一項を續聞けたのに對し被告人が『私は今度只今御讀聞けの通り悪い事をしたことは相違ありません』と述べた」とあるその被告人の供述記載をその余の供述記載と併せて證據に取つたのであつて、同被告人の認めた事實の内容を示すがために前記意見書を證據説明に引用したにほかならず、原判決には所論のごとき違法はない。
参照法条
刑法19條,刑法19条の2,物価統制令33条,舊刑訴法336條,舊刑訴法360條1項